武蔵小杉の今とこれから
新・小杉散歩
2019.12.24
賑わいの中心にあった小杉十字路
昭和のはじめ、武蔵小杉駅が開業する以前は、小杉の賑わいの中心は中原街道と府中街道が交差する、小杉十字路にありました。
その歴史は、徳川家康の時代にまでさかのぼります。まだ東海道が整備されていなかった頃、中原街道は江戸と駿府(静岡)を結ぶ重要な街道として家康の江戸入城にも利用され、将軍や大名たちの宿舎として、1608(慶長13)年に 小杉御殿が建てられました。「小杉御殿町」「小杉陣屋町」など、現在も町名や地形にその形跡が残されています。
そこからまた時を経て、大正から戦前にかけて、街の賑わいはさらに発展します。小杉十字路の角には、府中街道を通る 乗り合い馬車の停留所 があり、宿場町の名残と思われる 宿屋や料理店 、その他数々の商店が軒を連ねていました。 劇場 や 鉄鉱泉 などの娯楽施設もあり、最盛期には「ロンドン・パリ」と呼ばれるほど、街に活気があったといわれています
現在、小杉の街の中心は、武蔵小杉の駅前に移りました。かつての中原街道・小杉十字路のように、利便性が高く人々の活気があふれる街として、今後もさらに賑わうことでしょう。 発展の様子は、またこちらでもレポートいたします。
「中原街道と周辺の今昔」デジタルアーカイブの小杉十字路に関する記事は、こちらからご覧いただけます。