新・小杉散歩

2021.02.15

等々力緑地に春の気配

雲ひとつない冬晴れの午後。吸い込まれるほどに青い空に誘われて、等々力緑地を散歩しました。
スタートは武蔵小杉駅から。二ヶ領用水沿いを歩き、二ヶ領用水が府中街道に一番近づくところで府中街道へ。お目当ては駄菓子屋さんの「ことりどう」です。
中原小学校の隣りということもあって、元は文房具屋さんだったのだとか。なんと90年の歴史があるということで、たしかに壁には野球やサッカーの往年の選手の写真や記事がぎっしり貼ってあってその歴史を感じさせられます。

「ことりどう」の店内。壁には懐かしい写真や子どもたちからの熱いメッセージが貼られている。

店内には昔懐かしいカラフルな駄菓子がずらり。「ソフトグライダー」や「めんこ」、「ソアラ円盤」、「チエンリング」などの昔ながらの子どものおもちゃもたくさんありました。シャボン玉や紙風船、ピロピロ笛がバラで売ってるのも昔ながら。
握りしめたおこづかいで何が買えるか、いつまでも悩んでいた子ども時代を思い出します。

「駄菓子屋のおばちゃん」が、「10円、30円、40円……」と、ひとつずつ品物を追加して計算をする姿も懐かしく嬉しい。

購入したお菓子。子どもの頃に見たこと食べたことがあるものばかりをチョイスしてしまいます。

ことりどう
中原区小杉御殿町1丁目993

さて、おやつを調達したら、正面広場から緑地に入り、まずは釣池の周りをお散歩。この季節ですから、景色は当然冬枯れで緑も少ないのですが、それゆえにか、真っ青な空からそそぐ光が水面にキラキラと反射するのが他の季節より綺麗に感じられます。日向の暖かさがとても心地良いのもこの季節ならでは。冬のお散歩もまた風情があります。

静かな釣り池。冬の光を浴びるスタジアムがいつもよりクッキリと美しく感じられた。

花壇には水仙が一本。釣り池の脇にも水仙らしき葉があったので水仙はこれからなのかもしれない。

ピアノをかたどったベンチの付近には早咲きの梅が。こちらは蕾がほころび始めたところでした。まもなく見頃を迎えるのではないでしょうか。

近くには南天のような赤い実をつけた木も。冬晴れの空に赤い実が映えていた。

釣り堀周りをぐるっと回ったら、次はふるさとの森へ。こちらでは椿や山茶花がちらほら。木漏れ日を受けて誇らしげに咲いていました。

ふるさとの森の椿。

ミュージアム脇の山茶花。こちらはそろそろ見頃が終わるようだ。

ほかにも、低いところをよくみると、小さな花々が元気に咲いています。そこには小さな蜂などの昆虫の姿もちらほら。花から花へと飛ぶその姿はずっと見ていても飽きません。

市民ミュージアムへ向かうと、工事の仮囲いに「ミューラルアート」が描かれていました。ミューラルアート、聞き慣れない言葉ですが、もともと壁や電車などに無断で描かれていた「グラフィティ」(直訳すると「らくがき」)を、タッチはそのままに施設所有者の許可を得て行うもののことだそうです。許可を得るために芸術的な要素が高くなっているのが特徴とのこと。確かに、なかなか見応えのあるものでした。

ミュージアム正面入口右側の側仮囲い。(左から)「DRAGON76」「WOOD」「GOSPEL」の3人のグラフィティアーティストによるミューラルアート。

ミュージアム正面入口左側の仮囲い。(左から)「DRAGON76」「WOOD」「GOSPEL」の3人のグラフィティアーティストによるミューラルアート。

市民ミュージアムは令和元年の台風被害以来休館中ですが、中では着々と被災収蔵品のレスキュー作業が進んでいます。被災収蔵品レスキューの映像記録がHP 特設ページで公開中ですのでチェックされてみてはいかがでしょうか。

川崎市市民ミュージアム 被災収蔵品レスキューの映像記録 ―2019.10.12―

鳥の声と風の音しかない、静かな静かな冬の午後。穏やかな日差しの中、冬枯れといえどよくみると木々はもう春の準備を始めていて、枝には蕾がつき始めています。膨らみはじめているもの、まだ固いもの、どれもがもうすぐ私たちの目を楽しませてくれるのでしょう。
もうすぐまた春が来る。そんなあたりまえを嬉しく感じたお散歩でした。

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